2015年9月のコラム

犬山 翔太
 
 @才能ある新人投手を守るためには対策が必要だ

2015年09月06日

 素晴らしい成績を残しているのだが、来年以降が心配になってくる選手が1人いる。
 横浜DeNAでクローザーを務める山崎康晃投手だ。
 山崎は、新人ながら9/5時点で既に54試合に登板して2勝4敗34セーブ、7ホールド、防御率2.06の成績を残している。
 既に与田剛が持っていた新人の最多セーブ記録31を塗り替えて40セーブにも届こうかという勢いである。

 しかし、最近では球威が落ちてきて打たれる場面も増えており、今後にかなり不安が残る結果となっている。
 さらに、来年以降の不安要素が高くなっている最大の理由は、新人でクローザーを務めた投手は、その大半が苦しい現役生活を送っているからだ。

 たとえば、歴代2位の31セーブを挙げた与田剛は、翌年に0勝3敗2セーブと落ち込んだ。
 歴代3位の三瀬幸司は、28セーブ挙げた翌年こそ18セーブを挙げたものの、3年目には1セーブにまで落ち込んだ。
 歴代4位の永川勝浩は、25セーブを挙げた翌年に4セーブに落ち込んでいる。永川は、4年目に27セーブを挙げて復活し、その後4年間クローザーを務めてはいるが、1年目に活躍した影響は3年目まで尾を引いていた。

 歴代5位の牧田和久は、その中でも例外と言える投手である。1年目に22セーブを挙げたが、翌年は先発に転向して先発ローテーションに定着し、13勝を挙げる活躍を見せたからだ。
 その後も、先発ローテーション投手として活躍しており、2年目から連投の負担がない先発投手に転向したことが吉と出ている。

 新人セーブの歴代1位から歴代10位までの選手の成績を並べてみると、2年目に大きく成績を落とす投手と、2年目は持ちこたえたものの3年目に大きく成績を落とす選手がほとんどであることが分かる。

1位 山崎康晃 
    1年目:2勝4敗34セーブ、7ホールド、防御率2.06(2015/9/5時点)
    2年目:?
    3年目:?
2位 与田剛
    1年目:4勝5敗31セーブ、防御率3.26
    2年目:0勝3敗 2セーブ、防御率3.18
    3年目:2勝5敗23セーブ、防御率3.48
3位 三瀬幸司
    1年目:4勝3敗28セーブ、防御率3.06
    2年目:2勝2敗18セーブ、11ホールド、防御率4.73
    3年目:1勝3敗 1セーブ、11ホールド、防御率4.63
4位 永川勝浩
    1年目:3勝3敗25セーブ、防御率3.89
    2年目:3勝4敗 4セーブ、防御率7.99
    3年目:3勝5敗 2セーブ、14ホールド、防御率3.13
5位 牧田和久
    1年目:5勝7敗22セーブ、1ホールド、防御率2.61
    2年目:13勝9敗、防御率2.43
    3年目:8勝9敗、防御率2.60
6位 三上朋也
    1年目:1勝4敗21セーブ、14ホールド、防御率2.33
    2年目:0勝0敗 0セーブ、 6ホールド、防御率0.64(2015/9/5時点)
    3年目:?
7位 河本育之
    1年目:2勝4敗19セーブ、防御率2.58
    2年目:6勝3敗18セーブ、防御率3.09
    3年目:6勝6敗 0セーブ、防御率4.21
7位 岡本克道
    1年目:3勝6敗19セーブ、防御率3.19
    2年目:1勝2敗21セーブ、防御率2.54
    3年目:0勝0敗 0セーブ、防御率4.50
9位 小林幹英
    1年目:9勝6敗18セーブ、防御率2.87
    2年目:3勝7敗10セーブ、防御率5.86
    3年目:0勝3敗 0セーブ、防御率4.68
9位 木塚敦志
    1年目:7勝3敗18セーブ、防御率2.89
    2年目:9勝5敗 3セーブ、防御率2.48
    3年目:1勝3敗 2セーブ、防御率3.92

 数字は、残酷である。研究されて打たれるという側面もあるが、それ以上に新人時代にがむしゃらに投げ続けた勤続疲労が2年目、3年目に大きく影響していることが一目で分かる。
 それでも、チーム事情から新人だけ起用を制限するというわけにもいかないので、どうしても好調だと酷使されてしまう。

 新人投手を守るには、新人投手の連投を2か3までに制限するといった何らかの制約を設ける必要がある。類まれな才能を2、3年で潰してしまわないように、対策を講じてほしいものである。



 A前年度順位で決まってほしくないがために、代案を考えてみる

2015年09月10日

 セリーグは、9月7日の理事会で、3球団が勝率、勝利数、当該球団間の対戦勝率の合算で並んだ場合、前年度順位が最上位の球団がリーグ優勝になる規定を作った。
 上位3球団が混戦となっているためだが、ここで前年度の順位が出てくることに大きな違和感がある。なぜそういう規定にしたかは、少し考えてみると見えてくるものがある。

 前年度の順位を元に、現在の上位3チームを見てみると、阪神、ヤクルト、巨人が並べば、巨人がリーグ優勝となる。実に安易な規定だ。
 セリーグは、歴史上、いかなるときも巨人を中心に考えて物事を決めていくため、規定自体に驚きはない。しかし、あくまで今年の成績なのだから、やはり前年を出してくるのは、おかしいと言わざるを得ない。理不尽にヤクルトが不利になるからだ。
 それでも、昨年は、順位が同率のチームがないため、この規定だと確実に順位が決まる。
 おそらく、この規定を作ったのは、分かりやすさと確実性を最優先しているのだろう。

 逆に今年の成績を元にすれば、どこまでも深く規定していかなければ、並んでしまう可能性に突き当たる。
 チームの得点にせよ、失点にせよ、本塁打数にせよ、打率にせよ、防御率にせよ、並ぶ可能性があるからだ。

 個人的には、前年度順位ではなく、今年の得失点差を規定にしてほしいのだが、それも並ぶ可能性があるのだ。
 いくら並ぶ可能性があるとはいえ、サッカーではお馴染となっているように、チームの総合力を計る上で、得失点差は、分かりやすい基準である。現在のセリーグの状況で仮に勝率、勝利数、当該球団間の対戦勝率が並べば、得失点差の大きなヤクルトがリーグ優勝となる。

 次に優先してほしいのは、交流戦での成績を抜いた純粋なセリーグの成績である。
 勝率、勝利数、当該球団間の対戦勝率、得失点差が仮に並んだとすれば、交流戦を抜いたセリーグの勝率で最上位の球団をリーグ優勝とするのだ。今年であれば、巨人がリーグ優勝となる。勝率で並んでいれば、次は勝利数となる。

 だが、得失点差や交流戦を抜いた勝率、勝利数で並んだ場合は、厄介である。それ以外の基準は、いずれも攻めでの成績か、守りでの成績かの一方に偏りがちになるからである。
 塁打数と被塁打数の差は、攻守の差として公平な基準になりえるものの、あまりにも一般的でなさすぎる。

 それならば、得失点差でも並んだ場合は、もはやプレーオフをするべきである。変則的なトーナメントになってしまうが、2試合のみで決めればいい。抽選で最初に対戦する2チームを決め、勝った方が2試合目で残りの1チームと対戦して勝った方がリーグ優勝とする。
 と、前年度の順位で決まってほしくないがために、代案を考えていくと、意外と決定的な妙案がないものである。



 B史上初のトリプル35を達成してもらいたい

2015年09月12日

 今年、トリプルスリーが大きな注目を集めている。山田哲人と柳田悠岐が達成をほぼ確実にしているからだ。
 前回達成した松井稼頭央が2002年だから、実に13年ぶりということになる。

 3割30盗塁、3割30本塁打、30盗塁30本塁打でも困難なのに、3割30本塁打30盗塁となるとかなりの難易度となる。
 これまで日本のプロ野球史でトリプルスリーを達成したのは、8人しかいないのだ。
 改めて振り返ってみると、1953年から1983年まで30年間達成者が出なかったことも驚かざるを得ない。その間に長嶋茂雄が1塁を踏み忘れた幻の本塁打1本のせいで達成できなかったという裏事情はあるが・・・。

 今年の山田と柳田が同時達成すれば、1950年の岩本義行、別当薫以来の快挙となる。
 しかし、それ以上に私が注目しているのは、柳田がもしかしたらトリプル35を記録してくれるかもしれないという期待だ。
 トリプル35とは、私が勝手に作った造語で、打率.350以上、本塁打35本塁打以上、盗塁35以上のことである。

 打率でなかなか.350を超えることはできないので、日本プロ野球史上、トリプル35を達成した選手はいない。
 それどころか、大リーグの歴史の中でも、1人として達成した選手はいないのである。

 本塁打を30本以上放つ選手は、大振りをする選手が多いため、圧倒的な高打率を稼ぐことは難しい。また長打も多いので、単打を放って二塁へ盗塁するという機会も少なくなる。
 それゆえに、打率.350、35本塁打、35盗塁は圧倒的な難易度を誇るわけである。

 柳田は、現在、打率が.360を超えており、32本塁打、28盗塁である。打率.350以上を維持したまま、残り20試合で3本塁打、7盗塁を記録すれば、史上初の珍しい記録が達成できる。ソフトバンクは、独走状態でリーグ優勝確実であるため、もはや個人記録に固執できる環境が整っている。
 今年を逃すと、今後、また長い間挑戦する機会さえなくなりそうなので、盗塁を多く試みて、ぜひともトリプル35に挑戦してもらいたいものである。



 Cあってはならない誤審を防ぐために

2015年09月13日

 あってはならない誤審が起きた。
 9月12日の阪神×広島戦での誤審についてである。12回表に田中広輔の放った打球はセンターのフェンスを越えてスタンドに入っていたが、跳ね返ってグラウンドに戻ってきたため、インプレーで三塁打とされてしまった。
 2010年から本塁打について、ビデオ判定が導入されているため、今回も当然ビデオ判定が行われたのだが、それにもかかわらず誤審となったのだ。

 どうしてこうなったかと言えば、いくつかの問題点が混在している。
 1つは、阪神タイガース本拠地の甲子園であったこと。そして、阪神がリーグ優勝を争っていること。さらには、ビデオ判定用に横から映像を撮っていなかったこと。

 本塁打と判定してしまうと広島に1点が入ってしまい、広島の勝利が濃厚となる。そういったとき、判定は、ホーム球場有利に傾きがちである。
 また、阪神がリーグ優勝を争っているだけに、この時期の1敗は、ペナントレースを大きく左右してしまう。負けは、何としても避けたい状況でもあった。
 さらに、ビデオ判定用に横から映像を撮っていなかったことにより、確実な証拠がないと言い訳ができてしまう。

 こうした問題点が重なった挙句、広島は、勝利を逃し、阪神は、敗北を免れることになった。傍目には、最初からインプレーありきの判定に見えてしまい、東京五輪の佐野氏エンブレム決定審査と重なって見えた。
 こんな試合を見ると、何とか広島がリーグ優勝してほしいと願ってしまう。

 現在は、テレビをはじめとするメディアがしっかりと映像や画像を撮っているから、真実はすぐに判明する。
 問題は、審判員たちがビデオ判定に持ち込んだものの、誤審をしてしまっていることである。
 甲子園球場だから阪神有利な判定で仕方ない、というのは、ビデオ判定をしなければ成り立つが、ビデオ判定をしながら誤審をしてしまうというのは、あってはならないことである。

 今後、甲子園球場は、早急な誤審対策が必要である。横から撮影するビデオの導入、そして、スタンドインした打球がグラウンドに跳ね返らない構造への変更、フェンス際への打球を見やすい色にする変更など。
 中日は、誤審対策として、ナゴヤドームの外野フェンスの上部ラバーを柔らかく衝撃を吸収してスタンドに跳ね返らないようにし、色も黒にして判定しやすくしている。左右のポールを天井まで伸ばして本塁打とファールの判定を確実にできるようにもしている。
 甲子園も、そういった対策によって、今後は2度と誤審が起こらないようにしてもらいたい。

 誤審といえば、かつて2006年の第1回WBCにおいて、日本×アメリカ戦のタッチアップ判定でアメリカ人審判の故意としか考えられない誤審によって敗北を喫し、それを糧に世界一に輝いたという実績がある。
 また、中日も、落合監督時代の2010年9月18日のヤクルト×中日戦で2度の誤審が起こり、敗北を喫したが、そこからリーグ優勝を果たしたこともあった。

 1試合だけ見れば、誤審によって損をしたようにも見えるが、長い目で見れば、誤審による被害は、その後に反骨精神となってプラスに転じることも多い。
 広島は、ぜひこの誤審を糧にリーグ優勝を果たしてほしいものである。



 D内川聖一の8年連続3割挑戦へ環境のサポートを

2015年09月20日 14:04

 内川聖一の8年連続3割挑戦が厳しい状況になってきている。
 内川と言えば、2008年に右打者最高打率の.378を記録して一躍有名になった選手で、愛子様が内川ファンということでも知られる。
 現在は、常勝軍団のソフトバンクで主に4番打者を務めている。

 右打者最高打率を記録した2008年から7年連続で3割を打ってきた内川も、2015年は、9月19日現在で打率.287と3割まで1分3厘のところにいる。残りは14試合である。
 昨年まで主に3番打者だった内川も、今年から4番打者の重責を担うようになった。無意識に長打への期待という重圧がかかったのだろう。左脇腹を故障したこととともに、微妙に打撃の精密さが落ちてしまったのかもしれない。

 イチローは、日本時代に7年連続、大リーグ移籍後に10年連続で3割を記録し、日米では17年連続3割という驚異的な記録を達成しているが、日本での記録としては、張本勲の9年連続が最多である。

 それに続いて川上哲治・王貞治が8年連続で2位、落合博満・イチロー・松井稼頭央・内川聖一が4位で並んでいる。
 内川以外は、既に通算2000本安打を達成した大選手であり、内川も、いずれは通算2000本安打を達成することになるだろう。内川は、これらの選手の中では目立たないが、彼らに匹敵する選手なのだ。

 内川が8年連続3割という史上2位の記録に並ぶためには、残り14試合で何試合かは固め打ちが必要となる。
 14試合すべてに先発出場するとすれば、4×14試合で56打数くらいは稼げることになる。
 現在484打数139安打であるから、シーズン終了時に540打席立つとして、3割に必要な安打数は162安打となる。
 162安打を放つためには56打数23安打の打率.411が必要である。

 こうして数字だけ見てみると、かなり厳しいのだが、内川なら3割にたどり着けるのではないかという期待がある。
 リーグ優勝が決まった今、事実上の主砲に成長した柳田、もしくは大砲の李大浩を4番打者に据え、内川を3番に戻して重圧を解いてほしいところである。
 8年連続3割という記録は、一旦逃してしまうと、再度挑戦するのはほぼ不可能に近い記録である。
 内川のためにも、プロ野球ファンのためにも、ぜひ狙える環境をサポートしてほしいものである。



 E朝倉投手にはいつかコーチとして鉄壁投手陣を

2015年09月21日

 朝倉健太投手の引退試合は、涙の登板と胴上げによって感動的なものとなった。
 絶頂期に血行障害によって、球威を失ってしまったのが、今となっては惜しまれるが、朝倉には、2007年の日本一をはじめ、いい思いをさせてもらった。

 朝倉が2年間で25勝を挙げた2006年、2007年の中日は、中日の歴史上でも最強のチームだった。
 エースとしての扱いは、常に川上憲伸ではあったが、エース級として朝倉、中田、山本昌がいたから強かった。リリーフも平井、岡本、岩瀬の3枚が鉄壁で、同点で7回に入れば、ほぼ確実に勝ちを計算出来たほどである。

 朝倉が最も輝いたのは、やはり2007年の日本シリーズ第3戦である。1勝1敗で迎えたナゴヤドーム3連戦は、ここで決めないと札幌に舞台を移せば日本ハム有利となってしまうぎりぎりの戦いでもあった。
 そのナゴヤドーム初戦の先発を任された朝倉は、日本ハム打線を7回1失点に抑える好投で、9−1の圧勝をもたらしてくれた。

 第5戦で8回まで完全試合をしていた山井から岩瀬への交代という日本シリーズ史上最大の伝説があったため、朝倉の好投は、忘れてしまいがちになるが、日本一への貢献度は、山井や岩瀬に匹敵するものがある。

 2008年以降、故障で本来のピッチングができなくなってしまい、ファンからは厳しい声が聞こえることも多くなったが、今思えば2006年、2007年のフル稼働とマスターした鋭いシュートによる負担が起こしてしまったと言えなくもない。

 本来のピッチングができないのによく2015年まで頑張ってくれたと思う。
 現在、巨人が優勝争いをしている中で、朝倉の引退試合をするというのには一部批判も出ているが、大差が付いた中での1打者限定登板だから、それくらいは許容されるべきであろう。

 現在、中日は、2006年、2007年の圧倒的な強さは見る影もなく、先発、中継ぎ、抑えともに不安定な状態である。
 いつか朝倉には、いつか投手コーチとして日本一になった頃の鉄壁の投手陣を作り上げてほしいと思う。



 F1軍の公式戦で引退試合の是非

2015年09月27日

 シーズン終盤になってくると、今年限りで現役を引退する選手の情報が次々と入ってくる。
 特に今年は、一時代を築いた選手の引退が相次いでいる。斎藤隆、西口文也、山本昌、小笠原道大、和田一浩、谷繁元信、谷佳知、朝倉健太、森本稀哲、平野恵一、小山伸一郎など。
 今後も、まだ増えていくことだろう。

 そんな中、往年の名選手が出場する1軍公式戦での引退試合に賛否が分かれている。
 朝倉、小笠原、和田、谷繁は、1軍の公式戦が引退試合となった。

 賛成派としては、名選手の最後の雄姿を真剣勝負の中でしっかり記憶に焼き付けておきたい。そんな想いがある。

 しかし、反対派としては、まだリーグ優勝も決まってないのに、戦力構想外となる選手のために、真剣勝負の登板や打席を与えてよいのか。そんな想いがある。

 小笠原、和田、谷繁の場合、1試合のみという限定であれば、現在のレギュラー選手よりも高い実力を誇っており、実際に今季も出場試合数は少ないものの好成績を残している。
 その一方で、朝倉の場合は、今年、1軍での登板では結果が出せておらず、出場すれば打ち込まれる危険をはらんでいた。

 幸い、大差をつけてリードした中で打者1人に対しての対戦で、しかも抑えたため、勝敗の結果に直結するようなことはなかったが、もし本塁打でも打たれていれば、反対派から非難を浴びていただろう。

 要は、その選手が現在持っている実力と、試合の中での局面によって、状況は大きく変わるのだ。投手にとっては、僅差の場面での登場は酷になってしまうのだが、登板しても大勢に影響のない場面でという限定なら、引退していく投手にもやはり、野手と同じように最後の登板が許されるべきである。

 私としては、かつて中心選手として活躍した場合、1軍の公式戦と言う真剣勝負の中で、最後の登板、最後の打席が与えられることには賛成である。たとえ、それがかつて見た全盛期の姿とは大きく異なっていたとしても、現役最後の場面は、しっかりと記憶に焼き付けておきたいからだ。
 名選手は、ひっそりと現役を終えるのではなく、華やかなスポットライトが当たる公式戦で、大勢の観客から拍手を送られながら、現役を終えてほしい。






(2015年10月作成)

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